やみつきになる美味しいブーム到来!
フィンランドのオーガニックアイスクリーム
サンタクロース村メルマガ読者の皆様、モイ!フィンランド在住フリーライターの靴家さちこです。今年のフィンランドは、8月上旬からやっと気温が上がり、夏日和が始まりました。それまでのどんよりとした雨や曇り続きの日々が嘘のよう。
8月中旬には日向の気温が40℃近くになったところもあるぐらいです。
今日はそんな遅咲きの晩夏のフィンランドから、美味しいオーガニックアイスクリームの話題をお届けします。
フィンランドといえば、既に10年ほど前からスーパーの野菜や果物売り場の約半分がオーガニック食品で占められており、近年ではビーガン(ベジタリアン)、ローフード、グルテンフリー、ラヒルオカ(地産地消)がブームになるなど、人々の健康に対する関心が高い国です。そのようなヘルスコンシャスなフィンランド人でも抗しがたい誘惑はアイスクリーム。なんとフィンランドは現在、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリアに次いで国民一人当たりのアイスクリームの消費量(年間13リットル!)が世界第4位にランクインしています。欧州では一番アイスクリームが食べられている国です。
そのアイスクリーム大国フィンランドで、今大ブームとなっているのが、オーガニックのアイスクリームです。中でもオーガニックミルク100%で人口添加物を一切使用していないJymy(ユミュ)は、メディアからも消費者からも注目を集める人気のアイスクリームブランドです。その人気の秘密は、フィンランド西部のヴェンナ牧場でサムリとオッリ・スオミネン兄弟が、一頭一頭愛情を注いで育てているオンネリネン・レヘマ(=幸せな牛)。
広々とした牧場を縦横無尽に駆け回る元気な牛から採れる朝一番のオーガニックミルクを原料に、フィンランド原産のブルーベリーと苺、ブラジリアン・アラビカ豆のローストコーヒー、北マダガスカル産のダークチョコレートとバニラビーンズ、ラップランド産のリンゴンベリーにリコリスの根など全てオーガニックの材料と融合され、愛すべき7つのフレーバーのアイスクリームに生まれ変わります。全てのアイスクリームは100%オーガニックかつ、グルテンフリーです。
フィンランド人のソウルフード、アイスクリーム。真夏でも、熱々のコーヒーと一緒にいただきます。
JYMY(ユミュ)は、世界的に活躍しているフォトグラファーで、根っからのアイスクリームグルメでもあるホルスト・ノイマンと広告業界の重鎮エルッキ・ミコラと、前出のスオミネン兄弟、そしてテレビ番組で著名な鉄人シェフ、ユルキ・スクラらによるコラボレーションで昨年9月にローンチし、早くも今年、フィンランド食品業界連盟から「2015年フィンランド食品賞」が授与されました。
気になる価格は、500mlサイズが6.95ユーロ(約945円)、210mlサイズだと3.69ユーロ(約500円)。一般のアイスクリームと比べると少々高価ですが、このやわらかくてクリーミーで、口の中でふんわり溶けるだけでなく、体にも優しいアイスクリームにはそれだけの価値があるでしょう。オーガニックアイスクリームには、Jymy以外にも『Kolmen Kaverin Jäätelö(コルメ・カヴェリン・ヤーテロ)』や『Pappagallo(パッパガッロ)』などもあり、フィンランドのスーパーマーケットのアイスクリーム売り場では、それらのオーガニックアイスクリームの特設コーナーがあったり、売り場面積の1割を占めているところもあります。
Jymyは既にフィンランド全土のスーパーマーケットでも販売されていますが、フィンランド国立美術館(Kansallismuseo)、ヘルシンキ現代美術館(Kiasma)、フィンランディアホール(Finlandia-talo)、エスポーのWeeGee展示センター、トゥルク城(Turun Linna)、ヤルヴェンパーにあるシベリウス自邸(Ainola )などの、フィンランド全国の主要観光スポットのカフェにも置いてあります。それだけではありません。なんと、8月下旬からはあのマリメッコファンの皆さんにとっての聖地、マリトリ(Maritori:マリメッコのファクトリーアウトレットの中のレストランでマリメッコ社員の社員食堂も兼ねている)でも販売される予定です。「えっ!夏も終わろうとしているのに?」というご心配は無用。フィンランド人は、氷点下の2月でも温かい室内で、必要とあらば屋外でも、年中アイスクリームを食べられるという特技を持っていますから。 (参考URL Jymy(ユミュ)アイスクリーム公式 http://www.jymy.fi/)