サンタクロース村<サンタクロースからの手紙>

サンタクロース村通信

フィンランドの春を迎える2大スイーツ

サンタクロース村メールマガジン読者の皆様、Moi(こんにちは)!フィンランド在住ライターの靴家さちこと申します。

フィンランドではヘルシンキから35キロのところにあるトゥースラに、フィンランド人の夫と10歳と6歳の息子達と暮らしています。ご縁があって、サンタクロースの国フィンランドから旬な話題を発信させていただいております。

さて今回は、早春に外せないフィンランドの2大スイーツについて。フィンランドでは、2月5日はフィンランド国歌の作詞者であるルーネベリという詩人を称え、彼の大好物だったタルト菓子を食べます。その名も「ルネベルゲントルットゥ」、「ルーネベルグのタルト」という意味です。

さてこのルネベルゲントルットゥがどのようなものかと言いますと、アーモンドパウダーやジンジャークッキーを砕いたものを入れて焼いた筒状のカップケーキに、ラムリキュールのシロップを染み込ませて、ラズベリージャムとアイシングで飾るという至ってシンプルなものです。

このタルトは当日を待たずして、1月下旬からもう店頭やカフェで見かけますが、既成品は私の味覚からすると「目がつぶれるほど甘い」……です。羊羹を食べるような感覚で、少しずつスプーンですくって濃い目のコーヒーといただく食べ物です。

いかんせん、ラムリキュールが息子たちに不評なので、我が家ではルネベルゲントルットゥはさほど重視されていません。それよりもみんなが心待ちにしているのは、3月初旬に食べる「ラスキアイスプッラ」。こちらは19世紀から一般化された伝統菓子で、北欧全般で食されているものです。

フィンランドの最も基本的な焼き菓子である、カルダモンで香りづけした丸くて甘いバターロールのような菓子パン「プッラ」を半分に切って、中にマジパンというアーモンドペーストかジャムを塗り、さらに生クリームをたっぷり入れた魅惑のスイーツです。

ちなみに3月初旬とは、キリスト教のイースターの7週間前に相当する「謝肉祭」のことで、フィンランド語では「ラスキアイネン」というのですが、「肉食を絶つこと」を意味する「carne lasciare」という語から音をまねて生まれた言葉なのだそうです。

しかし多忙な現代社会では、謝肉祭当日に肉を控えたり、その前に肉や卵を食べ貯めするという古いしきたりを実行する人はおらず、フィンランド語で「降りる」という意味の動詞の「ラスケア(laskea)」にかけて、ラスキアイネンの日には子ども達に「外で思い切りそり遊びをして、そのあとラスキアイスプッラをたらふく食べましょう」と促す大人が多いです。

我が家では冷凍のプッラを買ってきて、家のオーブンで温め直し、半分に切って、ジャムを塗り、クリームを詰めて、パウダーシュガーで飾り付けたものを食べます。時間に余裕がある年はプッラも作るのですが、難しいことは無しにして、取りあえずジャムやクリームやらパウダーシュガーでべたべたになりながら息子たちと楽しく作るのが我が家流です。

【ラスキアイスプッラの作り方】

【材料】
牛乳500ml 生イースト50g 卵2個 砂糖200cc(1カップ)塩小さじ1/2 カルダモン小さじ1 小麦粉1200cc(6カップ) バター50g 生クリーム200ml ラズベリージャム適量 パウダーシュガー適量

【作り方】
1)少し温めた牛乳に生イーストを溶かす。

2)1)に溶き卵1個分・砂糖・塩・カルダモン・小麦粉の一部を加えて、2分ほどしっかり混ぜる。小麦粉は混ぜながら少しずつ足していく。

3)2)に溶かしたバターを加えてさらに混ぜて、5分ほどよくこねる。

4)こね終わったら、大き目の皿に3を移しタオルをかけて、30分ほど発酵させる。

5)打ち粉をした台上で、こぶし大ずつに分けた4)を丸める。丸めたものに刷毛で卵を塗ったものを220℃のオーブンで、10~15分きつね色になるまで焼く。

6)プッラを焼いている間に、トッピング用によく冷やした生クリームに砂糖を少量加えて固く泡立てる。

7)プッラが焼きあがったら横半分に切って、下半分中央に小さな窪みを作る。その窪みにラズベリージャムを詰めて、ジャムのまわりに先ほど泡立てたクリームを縁取りするように搾り出し、残り半分をその上に乗せる。お好みでパウダーシュガーを上からふるいかけたら出来上がり。

Post navigation