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サンタクロース村通信

楽しくてやみつきになる!フリーマーケットでお宝探し

楽しくてやみつきになる!フリーマーケットでお宝探し

恵みの太陽と青空の下、地元の人達に紛れてぶらぶらと

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↑ヒエタラハデントリ(ヒエタラハティのフリーマーケット)
ヘルシンキ最大規模なので、2~3時間はかけてゆっくり回りたい(Visit Helsinki)

サンタクロース村メルマガ読者の皆様、モイ!フィンランド在住フリーライターの靴家さちこです。あっけなく夏至も、Kesäkuu(=夏の月)と呼ばれる6月も終わり、気が付けば日照時間もじわじわ減少し始めているフィンランドです。でも、せっかく訪れた短すぎる夏なので、気が付かないふりをして、もうしばらくはベリーなどを摘みながら夏らしい気候を楽しもうと思います。さて今回は、そんなフィンランドからヘルシンキ人の余暇の楽しみであるフリーマーケット、キルップトリ(Kirupputori)を紹介します。

ヘルシンキセカンドハンドの近くにある名もないキルップトリ。薄暗い店内はジャングルのように気まぐれで美しい↓

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↑作られた当時の歴史や前の持ち主との思い出など、語りかけてくるストーリーが感じられるのがヴィンテージの魅力

 フィンランドに来てすぐに気が付いたことの一つに、人々が良くキルップトリ(セカンドハンドショップや蚤の市)を利用するということがありました。インテリアの取材で、有名デザイナーのお宅にお邪魔した時に「このテーブルはどこで買いましたか?」「このランプは?」「この額縁は?」と家の中にあるものを次々と聞いて回ったところ、答えが全て「キルップトリ」だったこともあります。新婚家庭ですら、新品で家具を一式買い揃えるのではなく、夫婦でちょこちょこ週末にキルップトリに足を運んで、二人で気に入ったものを買い足して行く――そんなライフスタイルがフィンランド流なのです。

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アスティアリーサにずらりと並ぶアラビアのレトロのコーヒーカップ

それにしても、なぜわざわざ使い古されたものを買うのでしょうか?その答えは「使い古されて馴染んだものには愛着を持ちやすい」とか、「コディカス(Kodikas=なごめる)な空間が作れるから」「引っ越した家が年代ものだったので、家の年代に合った家具でインテリアのバランスを取りたい」というものの他に「まだ使えるものが安く買えるから」という至極まっとうなものまで。同じ理由で、あるいは地球に優しい選択をしたいからという理由で、古い家屋に引っ越ししても全部リノベーションすることはせず、そのまま前の住人の内装を引き継ぐ人もいるそうです。

うんちくはそのぐらいにして、日本からフィンランドに来てフリーマーケットを存分に楽しむ為の流儀を伝授いたしましょう。まず全く初めてという方には、豊富なアラビア陶器を取りそろえた「アスティアリーサ」やマリメッコのヴィンテージ生地で作ったオーナメントボールやキルトで有名な「ヘルシンキセカンドハンド」などの日本のメディアにも多く登場する有名なお店に行かれることをお勧めします。お値段はちょっと張りますが、オーナーの買付技術が高いので品質に間違いがありません。さらにそれなりのお店の店主だけあって、商品やその歴史について実に良く知っているので、丁寧に教えてもらえるという利点もあります。

図5

広々とした地下倉庫のような空間が冒険心をそそるヘルシンキセカンドハンド

続いてちょっと見る目が養われてきたなと思ったら、少しヘルシンキ中央から離れてみて、北欧好きな皆さんがブログに書き綴っている、他のお店も当たってみてはいかがでしょう。一つのぞいては、近くの名前も知らないようなお店にも入ってみて、じわじわと冒険に出ます。日頃から北欧のものが好きで雑誌などをよく読まれている方であれば、アラビアにヌータヤルヴィにイーッタラに、マリメッコとどんどん目が品を見つけていくことでしょう。こういうお店では、自分で生地は必ず汚れやシミが無いかよく広げてみて確認し、陶器類は口や底の部分を広げた手のひらを回しながら静かにこすってみて、割れそうな音がしないか確認します。中には「割れるから触らないで!」といきなり怒られるお店もあるので、店主に断ってから品物に触れた方がいいでしょう。

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人気デザイナー、ヘルヤ・リウッコ・スンストロン作のクリスマスツリーの陶板

 

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晴天でにぎわうヒエタラハデントリ(Visit Helsinki)

お天気にさえ恵まれれば、「ヒエタラハデントリ(ヒエタラハティのフリーマーケット)」に行かない手はありません。このヘルシンキ最大の青空フリーマーケットは、冬シーズンは既に昨年10月1日から5月1日まで、月~金曜日は8~18時までと土曜日8~16時までで開催されており、夏シーズンは5月2日から9月30日まで、月~金曜日は8~18時までと土曜日8~16時まで、日曜日は10~16時までに開催されます。(2015年現在)

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お宝に出会えた時の喜びは何物にも代えがたい。「もうちょっと負けて」などの掛け合いもご自由に。

 こちらはもう、広々とした敷地の元、フィンランドのものだけでなくロシアやスペインなどから流れてきた異国情緒が漂うアイテムまで何でもそろいます。パッと見た感じではガラクタ市のような感じがするかもしれませんが、しばらくすると目が慣れてきて、驚きの名作を掘り出してしまうこともあります。「でも何が良いかわからない」という人は、とにかく数を見て、単純にその品物が好きか嫌いか、美しいと思うか思わないかだけを基準に品定めをしていくと楽しくなってきます。

フィンランド人も良く言う「誰かのゴミは、誰かの宝」という格言の通り、自分だけのお宝が見つかれば御の字、それでハッピーです。気軽にこの「ヒエツ(Hietsu=ヒエタラハデントリの愛称)」を闊歩してみて下さい。

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アスティアリーサ(Astialiisa

Runeberginkatu 59, Helsinki

http://www.astialiisa.fi/index.html

 

ヘルシンキセカンドハンド(HELSINKI SECONDHAND

Korkeavuorenkatu 5, Helsinki

http://www.helsinkisecondhand.fi/

 

ヒエタラハデントリ(Hietalahden tori

Lönnrotinkatu 34, Helsinki

http://www.hel.fi/www/heltu/en/flea_markets/

 

 

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